カイニョの役割

ー昔のカイニョー

昔のカイニョは、人々の生活に欠かせないものでした。
その役割は、大きく4つになります。

1.強風から建物を守る(防風林)

2.燃料(落ち葉や枝を利用)

3.家の増改築等の建築資材

4.果樹や薬草を植え、食糧や薬に

ー現在のカイニョー

伐採、過激な枝落としで、森のように建物を囲むカイニョは少なくなり、建物がはだかになっています。
なぜこのように変化してしまったのでしょうか。それには様々な理由があります。

1.建築様式の変化で建物が丈夫になった

2.石油、ガス、電気エネルギーの普及によって、燃料として落ち葉が不要になった

3.建材資材は外国の安価なものが手に入るようになった

4.食料も十分となり、果樹に頼らずとも確保できるようになった

5.2006年12月の台風23号による大きな被害(倒木)が出たため、倒木の不安

6.カイニョの持ち主の高齢者化による管理ができない

主にこれらの理由で伐採や枝落としを行う場合が多いようです。
現在、地域住民協定を結び保全に向けて活動していますが、根本的な解決には至っていません

台風による大きな被害

ー現在のカイニョー

現在姿を変え、数を減らしているカイニョですが、昔と違った役割を見出されています。

1.地球環境を考えると、多くの樹木が必要(温暖化対策や冷暖房効果など)

2.子供の情操教育の場(多くの生き物が生息しているため)

3.人間本来の住環境(樹木、自然と共に暮らす)

4.建物より高いと樹木があると落ち着いた景観となる

また、落ち葉の新しい活用方法も考案されています。
大量に発生する落ち葉や枝を、固形燃料としてリサイクルする方法です。